2017/05/20(土)リーグ戦 第3節
長野大会
日本精工 | 9 |
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8 | 日立 |
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1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 計 | H | E | |
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日本精工 | 3 | 0 | 0 | 5 | 1 | 0 | 0 | 9 | ||
日立 | 3 | 0 | 0 | 3 | 0 | 0 | 2 | 8 |
5月20日、長野県・伊那スタジアムで第3節・1試合目が行われました。この日の対戦相手は2016年リーグ戦3位、リーグ屈指の強打を誇る「日立 サンディーバ」。守っても今シーズン開幕以来の5試合を7失点に抑えている強豪チームです。
しかし、今日こそ今シーズン初白星を上げたいブレイブベアリーズ。選手たちはチーム一丸で勝利を目指し、スタンドの大声援を受けながら元気にグラウンドへ飛び出しました。
1回表、ブレイブベアリーズの攻撃。1番・村井彩乃が初球から勝負に出て、センター前ヒット!2番・瀧中美緒も初球を狙い、ライト前ヒットでノーアウト1、2塁とします。3番・中村白はピッチャーゴロで2塁アウトとなり、1アウト1、3塁。ここでバッターボックスに入ったのは、4番の主砲・安井聖梨奈。先取点のチャンスの場面で安井はレフト前に的確に打ち返し、タイムリーヒット!3塁ランナーの村井がホームに帰り、1点を先制します!
1アウト1、2塁で続くバッターは5番のルーキー・松田愛実。松田はピッチャー前にバントで転がすと、守備が乱れた間に2塁ランナーの中村がホームイン!2点目を奪います。なおも1アウト1、3塁とし、続く6番・杉山まれいの打球は1、2塁間を破りタイムリーヒット!3塁ランナーの安井がホームベースを踏み、3点目!
これまでの練習、試合で目指してきた「打線の繋がり」が初回から見事に発揮され、3点を先制しました。
1回裏。この日のブレイブベアリーズバッテリーは、ピッチャー・ルーキーの白川果歩、キャッチャー・2年目の重石華子と、〝次世代バッテリー〟が先発出場しました。
しかし白川は四球、安打などで1アウト満塁と初回からピンチを迎えます。そしてファールフライからのタッチアップ、ツーベースヒットなどで3失点。同点に追いつかれてしまいます。なおも2アウト満塁とピンチが続きますが、後続のバッターをライトフライに打ち取り、3アウト。この回を3失点に抑えリードは許しませんでした。
2回表、ブレイブベアリーズの攻撃では、中村がヒットを放ちますがこの回、そして3回表とも得点には至りませんでした。
2回裏、ブレイブベアリーズのバッテリーは、ピッチャーはエース・藤嶋涼菜へ、キャッチャーはキャプテン・馬場未波へと交代しました。交代後1人目のバッターに、レフトへあわやフェンス越えかと思われる大きな当たりを打たれますが、レフト・高岡佑衣が必死にくらいつきフェンス際で一旦はキャッチ。フェンスにぶつかった衝撃で落球してしまいますが、フェンス越えは許さずランナーを2塁に足止めします。
その後1アウト3塁とされたところで、この回3人目のバッターが放ったフライはファースト後方のファウルグラウンドへ。瞬時にライト・原野友希がダッシュし落下寸前で追いつき、前のめりでキャッチ!ファインプレーで藤嶋を援護します。続くバッターは、ピッチャー・藤嶋の足元を強襲する鋭い当たりを返しますが、転がったボールを藤嶋が落ち着いて捕球し、ファーストへ送球して3アウト。
また3回裏には、2アウトからこの回3人目のバッターにセンター前ヒットを喫します。さらに続くバッターの初球で盗塁を仕掛けられますが、キャッチャー・馬場の的確な送球、そして回り込んでベースに手を伸ばすランナーにセカンド・杉山が見事にタッチし、アウト!
2回裏、3回裏ともにランナーを背負いますが、守備陣が要所をきっちりと守り、どちらも無失点に抑えました。
4回表、ブレイブベアリーズの攻撃。この回2人目のバッター、高岡がセンター前にクリーンヒットを放つと、代走にルーキー・穐山奈央が入ります。続く村井はサードゴロに倒れますが、次の瀧中がサード強襲、続く中村もサードにバウンドする打球で出塁し、2アウト満塁とします。
ここでバッターボックスに立ったのは、初回に先制のタイムリーヒットを放った主砲・安井。安井は初球を完璧に捕らえ、左中間へ走者一掃のタイムリーツーベースヒット!3点の追加点を奪います!
2塁ランナーは安井に代わって代走・西岡彩乃が入ると、続く松田は四球を選び2アウト1、2塁。バッターは初回に3点目のタイムリーヒットを放った杉山です。イケイケのムードの中、杉山はここでもセンター前にはじき返すと、2塁ランナーの西岡が生還!さらに1点を追加しました!
まだまだ攻撃の勢いが衰えないブレイブベアリーズ打線。2アウト1、3塁で続くバッターのキャプテン・馬場もライト前にタイムリーヒットを放ち、3塁ランナーの松田がホームに帰ってまたまた追加点!
2アウトからの猛攻でこの回一挙5点を追加。スコアを8-3としました!
4回裏の守備では、高岡の代走で出場した穐山がそのままレフトに入りました。5点差と大きく引き離したブレイブベアリーズですが、リーグ屈指の強打を誇るサンディーバ打線に気を許すことは出来ません。この回の先頭バッターが放った2塁後方へのフライを、セカンド・杉山が追いかけ大きく手を伸ばしてキャッチするなど、この回も守備陣が堅い守りを見せます。しかしその後ツーベースヒット、ホームランなどで3点を奪われてしまいました。
スコアを8-6とされ、迎えた5回表。この回先頭バッターの穐山がピッチャー強襲で出塁すると、後続のバッターがランナーを進め、2アウト2塁に。追加点の欲しいブレイブベアリーズがまたも得点圏にランナーを進めます。ここでバッターは、2回表にヒットを打っている中村に回ります。好調の中村はここでもタイムリーとなるレフト前ヒットを放ち、2塁ランナーの穐山が生還!9点目を奪い、9-6と3点差に再び引き離しました!
5回裏、6回裏の守りでは、ランナーを背負う場面がありながらも藤嶋の好投、そして守備陣のファインプレーで切り抜け無失点に抑えます。5回裏、2人目のバッターの打球は、左中間に抜けるツーベースヒット性の当たりでしたが、レフト・穐山が追いついて止め、長打は許しませんでした。
6回表、7回表のブレイブベアリーズの攻撃は、相手ピッチャーに抑えられ追加点ならず。スコアを9-6としたまま、選手たちは最終回の守備に付きました。
7回裏、サンディーバの攻撃。この回の先頭バッターにセンター前ヒットを打たれると、その後もヒットなどで2アウト2、3塁とされます。緊張の場面、藤嶋は後続のバッターを2ストライクまで追い込みあと1球と言う場面で、粘るバッターにタイムリーツーベースヒットを許し、2失点。9-8の1点差に詰め寄られてしまいます。
その後ひとつの四球を与え、2アウト1、2塁。続くバッターが放った打球は三遊間を抜けるかと思われたライナー性のあたりでしたが、ショート・松田がダイビングキャッチし、ゲームセット!9-8でブレイブベアリーズが接戦を制しました!
それぞれの選手が役割を果たし、チーム一丸となって勝ち取った、念願の今シーズン初勝利。感動に包まれたスタンドから送られる鳴り止まない拍手に、目元を拭う選手の姿も。ベンチに戻った選手たちは、抱き合って健闘を称え合いました。
「先制できたこと、そしてみんなが打線を繋いだことが勝因でした。日立の先発ピッチャーが予想とは違っていましたが、思い切って打って行きました。だた、『点数が取れるところは確実に取る』は次回への課題です。また失点が多かったので、次の試合では気持ちを引き締めて行きたいと思います」
「日立という強豪チームに対して、NSKはチャレンジャー。そんな中、初回から積極的に攻めて行ったことが結果となりました。打線が繋がり、得点となりましたが、一方で防げたであろう失点もあったことは反省点です」
「マウンドに上がるとき、監督から『任せた』と言われ、チームのためにしっかり抑えようと思いました。私が抑えればチームに流れが来ると信じて、馬場さん(キャッチャー・馬場未波キャプテン)のミットを目がけて投げ続けました。まわりの野手もしっかりと声を掛けてくれたのでとても心強かったです」
「満塁で回ってきた打席は、『絶対に自分が決める』という気持ちで打席に入りました。打ったのはボール球だったかもしれませんが、上手く打つことができました。4打点を上げられ、そしてチームの勝利にも貢献できたことが嬉しいです!『自分たちは出来る』という自信を得た試合でした」