2019/09/21(土)リーグ戦 第4節
神奈川県厚木市大会
YKK | 1 |
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2 | 日本精工 |
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1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 計 | H | E | |
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YKK | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 1 | ||
日本精工 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | x | 2 |
第3節までを無傷の10連勝で勝ち進み、既に次節北九州大会での1位決定トーナメント進出を決めているブレイブベアリーズ。第4節の2試合も連勝すれば、2部リーグ・ホープセクションの12戦全勝を成し遂げます。
第4節・1試合目が行われたのは、9月21日(土)の神奈川県・厚木市営及川球技場。対戦相手はここまで6勝4敗のYKKです。
台風17号の影響もあり、天気が心配された今節ですが、1試合目のこの日は曇り空。ライト方向から強風が吹き続けていましたが、時折晴れ間も見られました。選手たちは、満員に膨れ上がったブレイブベアリーズ側スタンドからの大声援を受け、グラウンドに駆け出しました。
【スターティングメンバー】
1.(二)黒木美佳
2.(一)沢柚妃
3.(三)野木あや
4.(中)山本悠未
5.(遊)松田愛実
6.(右)西岡彩乃
7.(捕)鬼澤麻純
8.(DP)馬場未波
9.(左)穐山奈央
FP.(投)山田蓮
ブレイブベアリーズの先発ピッチャーは山田蓮、キャッチャーは鬼澤です。1回表、スタンドからの『レンレン』コールを受けてマウンドに上がった山田蓮は、1番バッターにファールで粘られた末、サードゴロに打ち取ります。2番バッターはフルカウントに追い込み、三振。3番バッターはライトフライに仕留め、三者凡退に抑える順調な滑り出しを見せます。
その後も山田蓮は好投を続け、2回表、3回表ともそれぞれ1つずつの三振を含む三者凡退に抑えるパーフェクトピッチング。一方、攻撃では1回裏、2回裏とも得点を挙げることができず、3回表まで0-0の投手戦が続きました。
3回裏、ブレイブベアリーズの攻撃。1アウトで打席に入った馬場が、両チームで初安打となるライト前ヒットを打ちます。続く穐山の打球はショートの頭上を越え、センター前ヒット。連続ヒットで1アウト1、2塁とし、次の黒木はセカンドゴロでランナーを進め2アウト2、3塁とチャンスを作ります。
そして打席に入ったのは、ルーキーの沢。スタンドから「いけいけユズキ!」コールを受けた沢は打球をライト前に運び、2点タイムリーヒット!息詰まる投手戦で緊張に包まれていたスタンドが一気に沸き上がります。続く野木はセンターへ大きなフライを放ち、スタンドから歓声が上がりますが、強風に押し戻され惜しくもフェンスギリギリのセンターフライに。追加点とはなりませんでしたが、ブレイブベアリーズはこの回2点を先制し、スコアを0-2としました。
これまで3回すべてを三者凡退に抑えていたピッチャー・山田蓮ですが、4回表は1アウトから2本のヒットで1アウト1、2塁とされます。次のバッターはファーストフライに打ち取り2アウト1、2塁としますが、続くバッターの打球は1、2塁間を抜けライト前へ。2塁ランナーが3塁を回ると、ライト・西岡が懸命なバックホーム、そしてキャッチャー・鬼澤が左手を伸ばし、ホームに滑り込んだランナーにタッチするも、判定はセーフ。1点を奪われます。なおも2アウト3塁のピンチが続きますが、後続が左中間に上げたフライをセンター・山本、レフト・穐山が追いかけ、最後は穐山がキャッチ。追加点は許さず、1-2と1点のリードを守りました。
4回裏、この回の先頭バッター・山本が、ライトファールライン際へ落とすスリーベースヒットを放ち、ノーアウト3塁と大きなチャンスを作ります。その後1アウトを取られ1アウト3塁とし、バッターは西岡。西岡はセカンドへ打球を転がすと、3塁ランナー・山本が飛び出し、3塁・ホーム間に挟まれタッチアウト。2アウト1塁となってしまいます。1塁ランナーの西岡は盗塁を決め2アウト2塁としますが後が続かず追加点には至りませんでした。
1-2のまま迎えた5回表。ピッチャー・山田蓮は、この回の先頭バッターから三振で1アウトを取りますが、後続を内野守備エラーで出塁させ、送りバントで2アウト2塁とされます。同点のランナーを2塁に置かれ、スタンドが緊張に包まれますが、次のバッターの空振りで2塁ランナーが飛び出し、キャッチャー・鬼澤がすかさず2塁へ送球、タッチアウト!無失点に抑え、1-2のリードを守ります。
5回裏の攻撃では、黒木が四球で出塁しますが無得点に終わります。
6回表は、内野守備エラーと送りバントで1アウト2塁とまたも同点のランナーを2塁に進められますが、次のバッターを三振に仕留め2アウト。後続はセンターフライに打ち取り、得点を許しません。
6回裏の攻撃も無得点となり、1-2と1点のリードを保ったまま試合は最終回へ。7回表、ピッチャー・山田蓮はショートゴロで1アウトを取りますが、後続に二者連続ヒットを打たれ1アウト1、3塁のピンチを迎えます。
ここでブレイブベアリーズはピッチャーを交代。藤嶋涼菜がマウンドに上がりました。スタンドから大きなフジシマコールを受けた藤嶋は、鋭いスピードボールで1人目のバッターを三振!そして続くバッターからも連続三振を奪い、ゲームセット。
ブレイブベアリーズは1点のリードを守り切り、11勝目を挙げました。翌日のセクション最終試合で、12戦全勝を目指します。
「山田蓮は最後まで投げて欲しかったのですが、1点差ということもあり藤嶋に交代しました。2人で見事1失点に抑えてくれました。攻撃ではなかなか点が取れませんでしたが、沢が打ってくれ、感謝しています。先週行われた全日本総合選手権大会では、太陽誘電ソルフィーユ(1部リーグ)に2-0で敗れましたが、チャンスを作ることはできていたのにそれを物にすることができませんでした。今日の試合でも同じようにチャンスで1本を打ち切れない場面があり、ここが変われば10月の順位決定節でも、また1部リーグ昇格後も勝つことができます。チャンスを物にする勝負強さを、これから日々の練習で身に着けていき、また良いところは伸ばして、順位決定節に向かいたいです」
「2アウト2、3塁で打席に入るときはとても緊張したのですが、たくさんの応援が聞こえて安心しました。私までヒットで繋いでくれたので、そして私の後には野木さん、山本さんがいるので、どんな形でもいいから自分も塁に出て後に繋ごうという気持ちでバットを振りました。ヒットを打って1塁ベースに立つと、今まで受けたことがない大きな歓声を頂いてとても嬉しかったです。これからの試合も、自分ができるベストの力を出してチームに貢献したいです。1部リーグに行くために、笑顔で頑張ります」
「完投したかったのですが抑えることができず、申し訳ない気持ちです。あまり調子は良くなかったのですが、長打にはならない風向きで、野手が打球を全部取ってくれました。ブレイブベアリーズのピッチャー陣はみんなそれぞれ個性がありますが、その個性を活かしていけば絶対に1部リーグに昇格できると思います。今日、私の後に藤嶋さんが抑えてくれたように、ピッチャー全員で無失点に抑えたいです。順位決定節まであと20日ほどとなりましたが、今はとにかく1部リーグに行くんだという、ただそれだけです」