2019/10/13(日)リーグ戦 第5節
【順位決定トーナメント】福岡県北九州市大会
大和電機工業 | 3 |
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8 | 日本精工 |
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1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 計 | H | E | |
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大和電機工業 | 3 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 | ||
日本精工 | 0 | 0 | 0 | 1 | 7 | 0 | X | 8 |
前日の順位決定節初戦では、セクション1位同士の対戦で残念ながら大垣ミナモに惜敗したブレイブべアリーズ。一方、セクション2位同士の対戦では大和電機工業が勝利しました。順位決定節2日目は、午前にブレイブべアリーズvs大和電機工業の試合が行われます。そしてこの試合の勝者がこの日の午後に大垣ミナモと対戦、勝ったチームが2部リーグ1位となり、1部リーグ昇格の切符を勝ちとります。
1部リーグ昇格を決めるためには、この日2連勝しなければならなくなったブレイブベアリーズ。朝から詰め掛けたファン・応援団でブレイブべアリーズ側応援席は埋め尽くされ、予定通り10時に試合が開始されました。
【スターティングメンバー】
1.(左)西岡彩乃
2.(三)沢柚妃
3.(DP)重石華子
4.(中)山本悠未
5.(捕)鬼澤麻純
6.(右)中村白
7.(二)黒木美佳
8.(遊)松田愛実
9.(一)松尾ほの華
FP.(投)山田蓮
ブレイブべアリーズの先発バッテリーは、ピッチャー・山田蓮、キャッチャー・鬼澤。1回表、山田蓮は1番バッターからテンポ良く三振を奪います。しかし緊張のせいか、ここから守備の乱れが。2番バッターがセンター前へヒットを打つと、センター・山本が送球に手間取り、2塁へ進まれます。3番バッターのセンターへ抜けそうな打球は、ショート・松田が飛び込んで捕球しようとしますがグローブではじいてしまい、ボールが転がる間に2塁ランナーがホームイン。1点を先制されてしまいます。4番バッターは、山田蓮が落ち着いた投球で三振に仕留めますが、5番バッターのレフト前ヒットをレフト・西岡が捕球しきれず、打ったランナーは2塁へ。2アウト2、3塁のピンチを迎えます。6番バッターはセカンドへゴロを打ちますが、セカンド・黒木が打球処理を焦り、1塁はセーフ。この間にランナー2人をホームへ返してしまい、2点が追加。初回から3-0と手痛いリードを許してしまいました。
このブレイブベアリーズらしくない展開に、ベンチは静まり返り、応援席は騒然とします。すると、ここで遠藤麻美監督が動き選手交代。ベンチにいた野木あやがセカンドに入り、セカンドを守っていた黒木がサードへ。サード・沢がファーストへ回ります。
最年長の野木が持ち前の明るい笑顔と大きな声で、セカンドのポジションから静まり返ったチームの雰囲気を盛り上げ、落ち着きを取り戻したベアリーズナイン。7番バッターはピッチャー・山田蓮が三振に抑え、3アウト。3点を先制されましたが、山田蓮がアウト3つをすべて三振で奪い、初回の守りを終えました。
1回裏、ブレイブベアリーズの攻撃。反撃に転じたいところですが、3番・重石が死球で出塁したもののランナーを進められず無得点に終わります。
2回表、ピッチャー・山田蓮はライトフライ、セカンドフライで2アウトを奪いますが、次のバッターが上げたフライはサード頭上を越え、かろうじてフェアゾーンに落ちるアンラッキーなヒットに。後続には四球を与え2アウト1、2塁としてしまいますが、続くバッターはレフトフライに打ち取り、無失点に抑えました。
2回裏の攻撃。先頭バッターの鬼澤がショートへの内野安打で出塁します。中村はピッチャーゴロでランナーを進め、1アウト2塁。黒木はセンターフライに倒れ2アウト2塁となります。そして次の松田の打席で、2塁ランナーの鬼澤が飛び出し、2・3塁間に挟まれタッチアウト。得点には至りません。
3回表、ピッチャー・山田蓮は3つの内野ゴロで三者凡退に打ち取ります。
3回裏の攻撃では、先頭バッターの松田がセンター前ヒットを打ち、野木、西岡が内野ゴロでランナーを進め2アウト3塁とします。続く沢はファールで粘るもショートフライに倒れ3アウト。ランナーを返すことができず、3-0のまま3回を終えます。
4回表も、ピッチャー・山田蓮は三者凡退に抑える好投を続けます。
なんとか山田蓮の好投に応えたい4回裏のブレイブベアリーズの攻撃。2アウトから鬼澤がレフト前へ打球を運び、この日2本目のヒットを打ちます。2アウト1塁とすると、次の中村がレフトへ、フェンス直撃となるタイムリーツーベースヒットを放ち、鬼澤が1塁から一気にホームイン!無得点が続き重苦しい雰囲気だったブレイブベアリーズですが、4回裏に待望の1点を返し、3-1としました。
5回表、ピッチャー・山田蓮は2アウトから2本のヒットを打たれますが、後続は落ち着いてセカンドゴロに打ち取り、追加点を許しません。
5回裏、ブレイブベアリーズの攻撃。1アウトから打席に入った野木が、左中間へフェンス直撃のスリーベースヒット!チームを盛り立て続けてきた野木の一振りで反撃ののろしを上げると、西岡はレフトオーバーのエンタイトルツーベースヒット!西岡の順位決定節3本目のタイムリーヒットで1点を追加します。そして続く沢は右中間へ打ち込むタイムリーツーベースヒット!セカンドランナーの西岡がホームインし、待ちに待った同点とします。重石は四球を選ぶと、山本がライト前ヒットを打ち、1アウト満塁。次の打席は、ここまで2打席2安打の鬼澤です。鬼澤は気迫で相手バッテリーを揺さぶり、押し出し四球で逆転に成功!
なおも1アウト満塁のチャンスが続く中、バッターボックスにはキャプテンの中村が入ります。中村は初球を的確にとらえると、打球はセンターへ大きく伸び、満塁ホームラン!超満員のベアリーズ応援席から大歓声が上がり、右手を突き上げる中村。ベンチを飛び出した選手たちは、ホームインした中村を歓喜の輪で出迎えます。
この回、ヒット4本とホームランでビッグイニングを作ったブレイブベアリーズ。逆転し、さらに3-8と大きくリードを広げました。
6回表、ライトの守備に入る中村へ、ファンから中村コールが沸き起こりました。ピッチャーは好投を続けた山田蓮に代わり、藤嶋涼菜が登板。藤嶋はピッチャー強襲のヒットで1人のランナーを出しますが、他は2つの三振とショートゴロでテンポ良く無失点に抑えます。
6回裏、2アウトから代打に入った馬場未波がセンターへ大きなフライを上げますが、フェンス越えにはあと一歩届かず無得点。3-8のまま最終回を迎えます。
最終回、7回表の守り。ピッチャー・藤嶋は先頭バッターから三振を奪います。後続は死球で出塁を許しますが、次のバッターはショートゴロに打ち取り2アウト。最後のバッターはきっちりと三振に仕留め、ゲームセット。3-8でブレイブベアリーズが勝利しました。午後からは、いよいよ大垣ミナモとの最終決戦。応援席からの「次も頼むぞ!」「絶対勝とう!」の声援を受けた選手たちは、勝利の余韻もそこそこに、午後の試合に向け準備に入りました。
「野手のミスで3点を取られましたが、ピッチャーの山田蓮は4点目を与えず、しっかり投げてくれました。山田蓮を褒めたいと思います。またキャプテンの中村がしっかり打ってくれ、結果的にブレイブベアリーズらしい試合となりました」
「連打でチーム全体がノリノリだったので、初球からいくしかないと思ってバットを振りました。シーズンが始まり、最初は緊張と戦っていた感じでしたが、後半戦になって楽しんで試合ができるようになりました。がむしゃらに、一球一球全力でがんばります」
「3点を追いかけるすごく苦しい展開でしたが、みんなで諦めず攻めていき、回ってきた打席でした。後半戦は体調面で出場できない試合が続いてチームに迷惑を掛けてしまい、打席に入るときは色々な思いがありましたが、自分を信じて打ちました。まさかホームランになるとは思いませんでしたが、チームのみんなが打たせてくれた、最高の1本になったと思います」